平成30年度入学式式辞

青森の冬の厳しさは、ことさら春を待ち遠しく感じさせます。ご入学の皆さま、そしてご家族の皆さまも同じように春の訪れを心待ちにしておられたのではないでしょうか。

 

学部新入生の皆さん、そして大学院新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。本日、ここに健康科学部新入生226名及び編入生9名の計235名、並びに大学院健康科学研究科博士前期課程生12名、博士後期課程生4名、計16名の新入生の皆さんを本学に迎えることになりました。青森県立保健大学を代表して、新入生の皆様、ならびにご家族の皆様に、お祝いを申し上げるとともに、在学生、教職員一同、心から歓迎いたします。

青森県立保健大学は、ヒューマンケアを実践できる人間性豊かな人材を育成することを大学の目標にかかげています。みなさんには、いつでもどこにいても、ヒューマンケアを実践できる人であってほしいと願っています。あなた自身の視野を広げ、人への関心を高め、考え、そして人を思いやり、人に寄り添うこと、それが、本学がめざす真のヒューマンケアです。

 

本学健康科学部では、平成30年度から新カリキュラム“青い森のカリキュラム”がスタートします。新カリキュラムのキーワードは、“健やか力(ヘルスリテラシー:Health Literacy)”です。“健やか力(ヘルスリテラシー)”とは、健康になる力、健康でいる力、を意味します。新カリキュラムでは、これらを学ぶ科目を充実し、“健やか力(ヘルスリテラシー)”の向上をサポートできる人材の育成を目標にかかげ、取り組んでいきます。

また、大学院では、すでに“健やか力(ヘルスリテラシー)”をキーワードに、カリキュラム改定を実施したところです。健康科学の研究者、また地域におけるケアのリーダーとなる高度専門職として活躍することを期待しています。

 

さて、“健”という漢字に注目してみると、“健”は人と建から成り立っていますが、建は手で筆を立てることをさし、のびやかに立つさま、あるいは自らが立ち上がるという意味があるそうです。しっかりと立つ、すなわち倒れない、転じて心身が丈夫なことを表すようになったそうです。また、人を建てると書くことから人としてしっかりしている、人をしっかりとさせる(人をたてる)という意味合いを持つと説明されています。健やかであることとは、自分がしっかりとしているだけではなく、しっかりしているからこそ、人を建てる行動ができることを意味しているのではないでしょうか。まさに、ヒューマンケアに通ずる“健”であると言えます。

 

本学は今年、開学から20年目になります。20周年のメインテーマは、「健康とともに20年 -未来につなぐ地域の健康-」です。これを一つの節目とし、今後ともより一層、地域の“健康と福祉”の未来をリードする大学として邁進してまいります。どうぞ皆さんの力を貸してください。凛とした皆さんのみなぎる力に大いに期待して、歓迎のあいさつとかえさせていただきます。

 

ご入学おめでとうございます。

 

平成30年4月3日

公立大学法人 青森県立保健大学

理事長・学長 上泉和子

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