2011年1月28日(金) 健康科学研究科・健康科学部の特別講義が行われました。


テーマ: わかりやすいNMRやMSスペクトル解析の初歩と応用
        ―生理活性物質の分子構造決定と化学合成―

講 師: 北海道大学 大学院理学研究院 化学部門
                     准教授 藤原 憲秀 先生

1限目では、天然有機化合物の構造を決定するために欠かせないMS(質量分析測定法)・IR(赤外吸収分光法)・NMR(核磁気共鳴分光法)スペクトル解析の原理について、大変分かりやすく解説していただきました。

2限目には、実際に、ボタンイボタケから抽出した生理活性物質の構造を決定し新規物質の発見に至るまでの過程を、臨場感たっぷりにご紹介いただきました。

 本学栄養学科乗鞍敏夫助教・松江一教授と共同研究されている藤原憲秀先生を北海道大学からお招きし、生理活性物質の分子構造決定の原理と実際についてお話いただきました。
 藤原先生と乗鞍助教・松江教授の研究グループは、最近、青森県に自生するボタンイボタケというキノコから、カスパーゼ阻害作用やがん細胞の増殖抑制作用を有する生理活性物質を新規に発見し、その構造を決定しました。(研究についてのニュースはこちら

 高度な技術を使って、様々な天然有機化合物の構造決定と化学合成がなされていることが実感できました。また、本学で行われている研究の最前線にも触れることができ、卒業研究真っ只中の栄養学科3年生にとって、大変勉強になり、かつよい知的刺激になりました。