AJHW抄録(日本語版)

https://doi.org/10.24552/00002161  ©青森県立保健大学


大学を拠点とした介護予防事業における地域貢献についての一考察

千葉敦子,大西基喜

青森県立保健大学健康科学部 看護学科

 

抄 録

 

 地域貢献は教育・研究と並ぶ大学の使命であり,大学における地域貢献の意義と課題を明らかにすることは使命を果たすうえで重要である。本研究は,地域住民の健康増進に資する大学の地域貢献のあり方についての基礎資料を得るために,15年間継続している介護予防事業に着目し,大学における長期間での地域貢献の意義と課題を明らかにした。

 介護予防事業の効果としては,参加者の身体機能維持及び介護予防効果,学生の実践力を身に着ける場としての教育効果,教員の教育・研究指導の充実,が示された。また,大学における長期間での地域貢献の意 義は,①運動の場,集う場の提供による介護予防の意義,②学生・教員の教育研究の場の提供としての意義,③社会的評価の高まりにつながる意義があることが示唆された。課題は,限られた人的・資金的資源の中で,有効かつ持続可能な事業を展開するためには組織体制の確立と支援がより求められること,公益性の担保について検討を要することが示唆された。

 

《 キーワード》 地域貢献,介護予防,長期的意義 

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