AJHW抄録(日本語)

https://doi.org/10.24552/00002199 ©青森県立保健大学

地域包括ケアの連携に関する現状・課題と今後の展望
(キャリア開発センターニーズ調査結果報告Ⅳ)

藤本幸男,大西 学,中島玲子,木村恵美子,角濱春美,鳴井ひろみ,鄭 佳紅,髙谷 憲,上泉和子

青森県立保健大学 キャリア開発センター 地域定着推進科

 

抄 録

〔目的〕 青森県立保健大学キャリア開発センターニーズ調査の結果から,地域包括ケアの連携に必要と考える研修や支援,保健医療福祉職に求められる役割等を分析することで,今後のキャリア開発センター及び地域定着推進科の活動への示唆を得る。

 

〔方法〕 1 .調査期間:2021年 2 月 3 日~26日, 2 .調査対象者:青森県内の保健医療福祉施設で,本学の事業(1999年 3 月~)に参加したことのある1,399施設, 3 .調査方法:郵送による自記式無記名アンケート調査, 4 .調査内容:独自に作成したキャリア開発の課題に関する質問紙,5. 分析方法:量的データについては設置主体毎に単純集計し,質的データについては自由記載内容を意味の通じる語句もしくは文節単位で抽出し,類似している内容毎にまとめた。

 

〔結果〕 回答施設は371(26.5%),このうち地域包括ケアに関わりがある他施設との連携強化が必要と回答したのは,とてもそう思う・やや思うが299(81.3%)であり,このために必要な研修や支援として,多職種連携や事例検討を望む施設が多かった。また,保健医療福祉職に求められる役割としては,「対象者の健康状態や特性,ケアニーズについて,人々の価値観,地域の特徴,文化を踏まえ,関わることができること」等を求める施設が多かった。

 

〔結論〕 職員が地域包括ケアに関する基本的な知識を得ること,連携が必要な自他施設の役割を認識することが課題であり,これらに関する研修が必要である。

 

《キーワード》青森県 地域包括ケア 地域医療構想,人材の育成