情報社会と対人援助
科目・科目群 | 人間総合科学科目・現代社会と生活 | |||||
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科目名 | 情報社会と対人援助 | |||||
授業形態 | 講義 | 単位数 | 2単位 | 選択・必修 | 選択 | |
配当年次 | 1年次 | 学期 | 後期 | 合計コマ数 | 15コマ | |
コース選択 | 該当なし | 他学科開講科目 | 該当なし | |||
科目責任者(学内連絡教員) | 山田 真司 | 学内連絡教員 | 山田 真司 | |||
科目担当者 | 石田 賢哉、小山 達也、鄭 佳紅、藤田 智香子、乗鞍 敏夫、山田 真司 | |||||
身につける力 | 創造力 | |||||
学習キーワード | 問題解決力、クリティカル・シンキング、教養 |
1.科目のねらい・目標
保健・医療・福祉領域の専門職は社会の中で働いています。ですから社会が速やかに大きく変化すれば速く大きな影響を受けます。情報化社会と呼ばれるようになったのは1990年代後半ですが、4G(第4世代移動通信システム)が利用されるようになった2010年代から、情報化の発達はさらに急速に感じるようになりました。実現は遠い将来と思われていたAI(AIもどきとも言われますが)も、既に幅広く利用されるようになりました。
情報化の進展によって社会が大きな利便性を享受するようになったことは間違いありませんが、同時にさまざまな脅威も顕在化してきています。保健・医療・福祉領域の専門職は社会のこのような状況をも考慮した対人援助のアプローチを工夫する必要があるでしょう。しかしながら情報化に関する技術革新はあまりにも迅速なため、専門科目はこのような状況に追いつけないでいます。
この授業では、情報社会の現況を踏まえ、人間総合科学科目という自由な枠組みの中で各学科の異なる専門分野を持つ教員が情報社会における対人援助をテーマとする講義を交代で行い、情報化社会の諸相を提示します。
授業では受講生は他では得られない最新の刺激的な知見に触れることができるはずです。そして、これらの知見に留まるのではなく、グループワークを通して自分たちで設定したテーマについて調べ、それを発表します。さらに、各発表についてクリティカルに討論することで異なる視点からのより深い発見が得られるはずです。この授業での体験は保健・医療・福祉領域の専門職と情報社会を考える上での良き指針となるでしょう。
2.授業計画・内容・方法・準備学習等
1.授業計画・内容
第1回から第12回までは看護学科,理学療法学科,社会福祉学科,栄養学科の各担当者が「情報社会」「対人援助」をキーワードにした講義を行う。受講者はそれをもとに情報技術が深く浸透した社会における対人援助の姿を各グループで検討し,プレゼンテーションを行う。
【講義】
第 1回 情報社会における光と影 (山田)
第 2回 医療現場におけるIT活用 (鄭)
第 3回 情報社会における『栄養の指導』 (乗鞍)
第 4回 リハビリテーションにおけるICT活用 (藤田)
第 5回 社会福祉専門職にとっての情報社会 (石田)
第 6回 情報社会における疫学的視点~ヘルスリテラシーの観点から (小山)
第 7回 第1回から第6回までの振り返りとグループワークの説明 (山田)
【グループワーク】
第 8回 プレゼンテーションの準備① (山田)
第 9回 プレゼンテーションの準備②(石田)
第10回 プレゼンテーションの準備③(鄭)
第11回 プレゼンテーションの準備④(藤田)
第12回 プレゼンテーションの準備⑤(乗鞍)
第13回 プレゼンテーションの準備⑥(小山)
第14回 グループごとにプレゼンテーションを行う。(全担当者)
第15回 総評,および振り返りを行う。(全担当者)
2.方法
前半の第1回から第6回まではそれぞれの担当者が専門分野の視点から情報社会と対人援助について講義する。後半の第7回から第15回はグループワークにより受講生によるプレゼンテーションとその準備を行う。
3.準備学習
IT技術に関する報道を見聞きしたときはそれが社会にどのような影響を及ぼすかを考えておくこと。
3.教科書
各講義で適宜、資料等を配布する。
4.参考書
各講義で適宜指定する。
5.成績評価方法
授業の参加状況(30%),提出物(30%),発表(40%)で評価する。
6.授業の工夫している点(授業改善アンケート結果やピアレビュー結果から検討した内容等)
情報社会は日々変貌を遂げていますので、常に題材をupdateすることを心がけます。
7.備考(学生へのメッセージ、購入が必要な物品等)
複数の教員で担当する科目では、一冊の本を章ごとに分けて担当するような形を取ることが多いのですが、本科目では「情報社会と対人援助」という同じテーマを異なるアプローチで講義します。分野が異なると同じ対象が,どのように受容されるのか、どのように考えられるのか、そして問題の解決のためのアプローチがどのように異なるのかが見てとれるはずです。