看護倫理学

科目・科目群 看護学科専門科目・展開科目
科目名 看護倫理学
授業形態 講義 単位数 1単位 選択・必修 選択  
配当年次 3年次 学期 後期 合計コマ数 8コマ
コース選択 該当なし 他学科開講科目 該当なし
科目責任者(学内連絡教員) 福井 幸子 学内連絡教員 福井 幸子
科目担当者 福井 幸子
身につける力 専門的知識に根差した実践力
学習キーワード 専門的知識、倫理的態度

1.科目のねらい・目標

1.医療の場における倫理的配慮の必要性と問題を論理的に説明できる。
2.医療を受ける患者の思いを理解し、チーム医療に必要な倫理的配慮と看護師の役割について考えることができる。
3.倫理的問題の分析と倫理的意思決定の方法について説明できる。
4.事例検討を通して倫理的感受性を高め、問題解決の取り組みを通してよりよい看護について考えることができる。

2.授業計画・内容・方法・準備学習等

1.授業計画・内容
1回目 倫理原則と看護実践上の倫理概念、チーム医療における倫理的行動 
                       ※教科書1)p168~189、2)p61~75、p85~88
      患者の権利、生命倫理・看護倫理、看護師の倫理綱領、倫理原則
      看護師間・医師・他医療従事者との協力・協働
2回目 看護師が直面する倫理的問題と解決方法
      倫理的不確かさ・ジレンマ・苦悩、倫理的意思決定のための分析
3回目 患者が医療従事者に求める倫理的配慮(ゲストスピーカー)
      患者の人権、医療従事者の倫理的配慮の在り方
4回目 事例分析(課題使用)
      Jhonsenの症例検討シートを用いた倫理的問題の分析
5,6回目 事例検討会
       GW、発表・意見交換
7,8回目 筆記試験及び解説

2.方法
  倫理的問題の分析と倫理的意思決定の方法が理解できるよう、事例を用いて講義する。
 倫理的感受性を育むため、ゲストスピーカーに医療を受けている患者を招き、患者講義を実施する。
 倫理的問題の感受性を育み、問題解決方法を考えることができるよう、グループワークと発表会を実施する。

3.準備学習
  課題: 紙上事例から倫理的問題を考える、学生自身が体験した倫理的問題の事例

3.教科書

1)茂野香おる:「系統看護学講座、専門1、基礎看護学1、看護学概論(第16版)」,医学書院,2016.ISBN 978-4-260-02181-4(1年次購入)
2)日本看護協会出版会:「看護者の基本的責務」,2018.ISBN 978-4-8180-2086-3(1年次購入)

4.参考書

1)フライST,ジョンストンMJ/片田範子,山本あい子(訳):「看護実践の倫理(第3版)」,日本看護協会出版会,2010. ISBN 978-4-8180-1512-8
他、授業時に紹介する。

5.成績評価方法

授業態度(課題、グループワーク含む)15%、発表会(資料・参加態度)15%、筆記試験70%を総合して評価する。

6.授業の工夫している点(授業改善アンケート結果やピアレビュー結果から検討した内容等)

 これまでの授業改善アンケートでは、“看護職に就く上でとても重要なことを学びました”“テスト期間の自己学習を通して関係法規について更に学びを深めたいと強く思いました”“グループワーク事例はとても考えさせられた”、“ゲストスピーカーのお話が心に残った”、“様々な実習を通したうえで倫理について考えることができた”と言う意見がありました。
 令和元年度は、看護倫理についてさらに理解を深めるため、事前学習を活用した授業展開と、自分たちが体験した倫理的ジレンマや倫理的苦悩の事例について、既習の問題解決のためのアプローチ法を用いてグループワークで分析し、発表会での意見交換をしました。

7.備考(学生へのメッセージ、購入が必要な物品等)

※この科目は、実務経験のある教員による科目である。
臨地実習の看護場面で、「これでよいのか、何か変だ、すっきりしない」という学生の声を聞くことがあります。これは非日常である医療場面であるからこそ強く感じられるのであり、看護をするうえで大切な感性だと思います。日常においても倫理的問題が発生しており、それを問題と認識できているかは個人の倫理観によって異なると思います。学習者として、また教育を受けるものとして、個人の尊厳やプライバシーの侵害、著作権を侵害するような行為をしていないか考えて日頃から自身の倫理観を養い、正しい行動をとることで看護倫理につなげていきましょう。

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