解剖学総合実習

1.科目のねらい・目標

解剖学講義で得た知識を整理し、再確認と系統化を行うとともに、系統間の相互作用について実技と観察を通してより深く理解する。主として中枢神経系と内臓系について、人体標本や模型の観察と組織標本の観察（ミクロの機能）を並行して行い、医療人として必要な人体構造の基礎知識を習得する。

2.授業計画・内容・方法・準備学習等

１．授業計画・内容
　１　神経系１：　中枢神経系の概観のスケッチ（組織学各論１：脊髄横断面のスケッチ）
　２　神経系２：　大脳半球の概観（回と溝、機能局在など）のスケッチ（組織学各論２：大脳皮質横断面のスケッチ）
　３　神経系３：　大脳水平・前頭断面のスケッチ（組織学各論３：大脳基底核横断面のスケッチ）
　４　神経系４：　間脳、中脳、後脳のスケッチ（組織学各論４：小脳横断面のスケッチ）
　５　神経系５：　神経伝導路の理解

　６　系統解剖１：　ミニブタの解剖（オリエンテーションと表面解剖）
　７　系統解剖２：　剝皮と筋骨格系のスケッチ１
　８　系統解剖３：　筋骨格系のスケッチ２
　９　系統解剖４：　開腹
　10　系統解剖５：　開胸（組織学各論５：脈管系のスケッチ）
　11　系統解剖６：　胸部内蔵取り出し（組織学各論６：呼吸器系のスケッチ）
　12　系統解剖７：　腹部内蔵取り出し（組織学各論７：消化器系のスケッチ）
　13　系統解剖８：　胸腔背面と後腹壁の（組織学各論８：泌尿器系のスケッチ）
　14　中枢神経系試験と解説
　15　内臓系標本同定試験と解説


​２．　方法
​　教科書に沿って作成した実習資料を配布し、実物写真や理解しやすいカラーアトラスで解説しながら進める。

３．　事前準備
​　教科書などで、実習資料を予習すると理解が深まる。

3.教科書

藤田恒太郎：「人体解剖学」南江堂（978-4-524-22246-9）　（１年次前期購入済み）
佐藤達夫訳：「人体解剖カラーアトラス」南江堂（978-4-524-25342-5）　（１年次前期購入済み）
相磯貞和訳：「人体組織図譜」南江堂（978-4-524-22004-1）（１年次後期購入済み）

4.参考書

井上貴央監訳：「カラー人体解剖学　構造と機能：ミクロからマクロまで」西村書店（4-89013-305-4）
森　於菟他：「解剖学（１）（２）（３）」金原出版（4-307-00341-1、-00342-X、-00343-8）
越智淳三訳：「解剖学アトラス」文光堂（4-8306-0015-2）

5.成績評価方法

中枢神経系試験（20％）、内臓系標本同定試験（25％）、スケッチ等の実習状況（20％）、期末筆記試験（35％）による総合評価

6.授業の工夫している点（授業改善アンケート結果やピアレビュー結果から検討した内容等）

各評価項目について全体平均より高い評価を得ているが、さらに授業内容を検討してこれまで以上に学生に即した授業内容としたい。

7.備考(学生へのメッセージ、購入が必要な物品等)

※この科目は、実務経験のある教員による科目である。
白衣，色鉛筆，ピンセットは必需です。