家族社会学

科目・科目群 専門科目群・専門支持科目
科目名 家族社会学
授業形態 講義 単位数 2単位 選択・必修 選択  
配当年次 1年次 学期 後期 合計コマ数 15コマ
コース選択 該当なし 他学科開講科目 他学科選択可
科目責任者(学内連絡教員) 廣森 直子 学内連絡教員 廣森 直子
科目担当者 廣森 直子
身につける力 自らを高める力
学習キーワード 教養、主体的学習力、専門的知識

1.科目のねらい・目標


 これまで長い間、人々にとって最も身近で基礎的な集団として、私たちの生き方を強く規制してきた家族は、今大きく揺れ動きその存在自体が問われるようになってきています。本講義では、変動しつつある家族の現状を理解するとともに、そのような変化をもたらしている要因について理解し、これからの家族のあり方について展望し、考えていくことをめざします。

2.授業計画・内容・方法・準備学習等


1.授業計画・内容・方法

1.家族をどうとらえるか:家族のイメージ、家族の定義
2.家族分析の手がかり:家族にかかわる用語、家族の類型・分類
3.家族の歴史的変化:「近代家族」とは、「主婦」の誕生
4.家族の変動:家族形態の変化/家族機能の変化
5.家族の内部構造:役割構造/勢力構造/感情構造
6.家族の形成:結婚の意味と機能
7.家族機能と社会的支援:子どもの養育と社会化/老親の扶養
8.家族関係:夫婦関係、親子関係、高齢期の家族関係
9.家族の危機とライフコース
10.ドメスティック・バイオレンス
11.虐待と家族
12.社会変動と家族①:雇用流動化のもとでの家族形成
13.社会変動と家族②:育児期の家族生活と職業生活
14.社会変動と家族③:雇用の流動化と中高年期の家族
15.これからの家族:個人化と社会的包摂

講義にグループワークを取り入れ、日本の人口構成比に基づいた架空の家族を想定しながら家族社会学の概念について考えます。
受講生の数や事情によって、内容を変更する可能性があります。

2.準備学習
 1年前期「社会学」の内容を復習しておくこと。授業内容は、参考書にあげた図書の内容をもとにしているので、授業中にわからない箇所があれば参考書を参照して、復習しておくこと。グループワークでは、具体的な議論ができるように関連する情報を収集しておくこと。
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3.教科書

とくに指定しない。毎回、レジメと必要な資料を配付する。

4.参考書


森岡清美・望月嵩 著『新しい家族社会学 四訂版』培風館、1997、ISBN-10: 4563050342
落合恵美子 著『21世紀家族へ―家族の戦後体制の見かた・超えかた 第3版』有斐閣、2004、ISBN-10: 4641280916
木下謙治、園井ゆり、保坂恵美子 編著『新版 家族社会学-基礎と応用-』九州大学出版会、2008、ISBN-10: 4873789753
舩橋 惠子、宮本 みち子 編著『雇用流動化のなかの家族―企業社会・家族・生活保障システム (家族社会学研究シリーズ6) 』ミネルヴァ書房、2008、ISBN-10: 4623050505
そのほか、講義の中で適宜紹介する。

5.成績評価方法

授業参加状況(授業中に課すグループ課題の提出)50%、定期試験(論述)50%により評価する。

6.授業の工夫している点(授業改善アンケート結果やピアレビュー結果から検討した内容等)


 家族については身近な存在であるだけに客観的にとらえることが難しいため、授業では家族社会学が家族をどうとらえて分析してきたか、を伝えることに重点をおいています。家族社会学の概念は抽象的で現実の家族に即して考えることも難しいため、実社会を反映した架空の家族を想定して考えてもらうグループワークを取り入れています。グループワークは「よかった」「たのしかった」という意見が多いのですが、「時間が足りない」との意見もありましたので、なるべく時間をとれるように配慮します。
​ 紙の配布物はあえて最低限にしています。パワーポイントで紹介しレジメに記載のない情報は、必要に応じて原典の資料にあたってください。自分が必要だと考える情報へのアクセスに主体的になってほしいと思います。また、情報源が分からないときには、その授業時間内に教員に伝えてください。

7.備考(学生へのメッセージ、購入が必要な物品等)


社会福祉学科以外で履修を希望する方について、あらかじめ実習等で欠席が見込まれる場合でも、特別な対処はいたしません。

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