生化学実験Ⅰ

科目・科目群 栄養学科専門科目・専門支持科目
科目名 生化学実験Ⅰ
授業形態 実験 単位数 1単位 選択・必修 必修  
配当年次 2年 学期 前期 合計コマ数 24コマ
コース選択 該当なし 他学科開講科目 該当なし
科目責任者(学内連絡教員) 佐藤 伸 学内連絡教員 佐藤 伸
科目担当者 佐藤 伸
身につける力 専門的知識に根差した実践力
学習キーワード 専門的知識、専門的技術、問題解決力

1.科目のねらい・目標

生化学は、生命現象を分子レベルで解明する学問分野である。栄養学の視点からみると、食品成分とヒトの健康との関わりを深く理解するための重要な基礎となる分野である。この授業では、生化学の講義で学んだ内容を、実際に実験をしながら知識を確認してみる。本実験では、生命現象に欠かせない酵素の活性測定、糖質や脂質の抽出と同定およびタンパク質の分離に関する実験を通して、糖質、脂質ならびにタンパク質・アミノ酸の特徴や性質について理解を深める。

2.授業計画・内容・方法・準備学習等

1.授業計画・内容
第1回 酵素活性測定法と酵素反応速度に影響を及ぼす因子に関する実験(1)
①実験時の注意事項、実験ノートの作り方などの説明、②酵素の単位および比活性について、③酵素反応の経時的変化に関する実験、④班ごとの実験結果の発表とそれに関する討論

第2回 酵素活性測定法と酵素反応速度に影響を及ぼす因子に関する実験(2)
①酵素の反応速度に及ぼす基質濃度の影響に関する実験、②酵素の反応速度に及ぼす阻害剤の影響に関する実験、③酵素の反応速度に及ぼすpHおよび温度の影響に関する実験、④班ごとの結果の発表とそれに関する討論

第3回 糖質の性質と特徴に関する実験
①各種の単糖の定性反応に関する実験、②肝臓および骨格筋からのグリコーゲンの抽出、③グリコーゲンの定量、④班ごとの実験結果の発表とそれに関する討論

第4回 脂質の性質と特徴に関する実験
①肝臓(ラット)や卵黄(鶏卵)から脂質の抽出、②抽出した脂質の酵素による反応に関する実験、③薄層クロマトグラフィーによる脂質の分離、④班ごとの実験結果の発表とそれに関する討論

第5回 タンパク質・アミノ酸の性質と特徴に関する実験(1)
①アミノ酸の定性反応に関する実験、②タンパク質の定性反応に関する実験、③ペーパークロマトグラフィーによるアミノ酸の分離、④班ごとの実験結果の発表とそれに関する討論

第6回 タンパク質・アミノ酸の性質と特徴に関する実験(2)
①タンパク質の定量とその原理について、②ゲルろ過クロマトグラフィーによるタンパク質の分離、③溶出物質の分光光度計による確認実験、④班ごとの実験結果の発表とそれに関する討論

2.方法
4コマ/回の授業を6回で実施します。教科書やオリジナルの実験手順書(プロトコール)を解説した後、グループごとに実験を行います。

3.準備学習
授業が始まる前に実験手順書(プロトコール)を配布しますので、きちんと予習してください。

3.教科書

山本克博 編:「はじめてみよう 生化学実験」、三共出版、2008年、ISBN978-4-7827-0555-1 (生化学実験Ⅱでも使用します)
・プリント(実験プロトコール)を配布します。

4.参考書

・下西 康嗣、長谷 俊治、永井 克也、本田 武司 共編:
「新 生物化学実験のてびき 1:生物試料の調製法」、1996年、化学同人、ISBN4-7598-0764-0
「新 生物化学実験のてびき2:タンパク質の分離・分析と機能解析法」、1996年、化学同人、ISBN4-7598-0765-9
「新 生物化学実験のてびき3:核酸の分離・分析と遺伝子実験法」、1996年、化学同人、ISBN4-7598-0766-7
「新 生物化学実験のてびき4:動物とその組織を用いる実験法」、1996年、化学同人、ISBN4-7598-0767-5
・D.T.P. Plummer 著:「実験で学ぶ生化学」、1981年、化学同人、ISBN4-7598-0084-0

5.成績評価方法

実験リポート提出(70%)、授業への積極的な参加度合30%。
実験は、班単位で行いますが、実験リポートは個人で作成し、必ず期限内に提出してください。

6.授業の工夫している点(授業改善アンケート結果やピアレビュー結果から検討した内容等)

・実験の流れがイメージしやすいように、ひとつひとつの実験手法を十分に理解できるように工夫します。また、実験を通して、「生化学」の授業(座学)で学んだ知識を確認し、さらに深めます。

7.備考(学生へのメッセージ、購入が必要な物品等)

授業前に、必ず、「実験プロトコール」を読んで予習してください。
・白衣を持参してください。
・実験の項目によっては、時間内に終了しないこともあるので、授業日の各自の予定には留意してください。
・疑問点や理解できないことは遠慮せずに質問してください。また、積極的な態度で自主的に実験に取り組むことを望みます。

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