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Last updated 2022/05/16

管理栄養士の進路・仕事Interview


『病院管理栄養士』
 三浦 みこと さん
 (Mikoto Miura)
  H27.3卒業(4期生)
 青森県立黒石高校出身



1.就職先を教えてください。

 一般財団法人黎明郷 弘前脳卒中・リハビリテーションセンターで管理栄養士として採用されました。当院は、青森県の津軽地域における脳卒中拠点医療機関ですが、リハビリテーション機能も兼ね備えている珍しい病院です。 配属された栄養室には、私を含め4人の管理栄養士が働いています。1日約170食、治療食として塩分6 g未満の食事を提供しています。

2.仕事の内容を紹介してください。

 主な仕事は栄養アセスメントや栄養指導です。入院した患者様ご本人やご家族から食事を聞き取り、評価し、カンファレンスに参加をして患者様の状態に応じた栄養管理を行います。時には病棟の看護師や言語聴覚士の方と連携して患者様の食事内容を調整したりします。 個人栄養指導では、病気の再発予防、高血圧や脂質異常症などの基礎疾患の悪化防止のために、各患者様に合った指導を心がけています。 週に1回集団栄養教室も行っています。青森県は脳卒中の発症率が高く、塩分嗜好のため高血圧の患者様が多いです。当院では脳卒中に特化していることもあり、「食事のバランス」と「減塩」に注力して指導しています。 NST(栄養サポートチーム)の活動もしており、栄養管理計画書の作成やNSTのカンファレンスも行っています。 給食は委託業者の方々が行っており、私自身が厨房で作業することはあまりありませんが、安全で美味しい食事を提供するために献立チェックや、調理、盛り付け、衛生管理などの作業を行っています。

3.この仕事に就いた理由を教えてください。

 高校生の頃、医療従事者になりたいという夢ができました。そのきっかけは、病気の祖父が食事を食べられなくなり、点滴だけの生活になったことでした。私には何もしてあげられなかったという思いが強く、将来は病気の人の役に立ちたいと思うようになりました。 食べることと生きることはイコールだと私は思っています。一次予防も大切ですが、病人の食べることを支えて、体の中から元気にしてあげたいと考えるようになり、病院で働く管理栄養士を目指しました。

4.人々との接点はありますか?

 食事の時間にはできるだけ病棟に上がり、患者様の様子を見たり、食事について尋ねたりコミュニケーションをとっています。まだ、入ったばかりで担当はないのですが、病棟の担当になったら今以上に深く患者様と関わっていければいいなと思っています。

5.現在の仕事のやりがいを教えてください。

 就職したころは、覚えることが多くて頭がパンクしそうになったこともあります。しかし、日々何かを覚えて成長しているのが実感できているので、とても充実した毎日を過ごしています。もちろん、自分の希望であった臨床の仕事で実際に患者様と接することができるので、とてもうれしい気持ちでいっぱいです。

6.大学での学びで役に立っていることはありますか?

 全ての授業が現在の仕事に役立っていますが、特に疾患別の栄養アセスメント方法や検査値、栄養指導の方法など臨床栄養に関する勉強が役に立っています。また、病院の臨地実習で給食業務、栄養指導やカルテなど経験していたこともやりやすさにつながりました。特に、実習では栄養指導をたくさん見学させていただいたので、栄養指導の流れや指導の着目点が考えやすくなりました。在学中に現場に立った経験は大きいと改めて実感しています。

7.今後の抱負または目指す管理栄養士像を教えてください。

 患者様としっかりコミュニケーションを取り、困ったことがあったら気軽に声をかけてもらえるような関係を築きたいです。また、他の職種の方々とも積極的に関わり、食事面で信頼される管理栄養士になりたいです。 今は日々勉強なので、今後もっと成長していくためにも頑張りたいと思います。

日常業務のパターン
午前  検食
    急性期カンファレンス、回復期カンファレンス
    栄養管理計画書作成
    入院患者食事の聞き取り(随時)
    厨房確認
    昼の検食
    病棟に行き食事の様子観察
12:30〜13:15  休憩
午後  NSTカンファレンス(月・金・第2,4木)
    集団栄養教室
    電子カルテに記録作業
    カンファレンスシート作成
    個人栄養指導(随時)
    厨房確認
    夕食の検食
17:15 終業(残業や勉強会がある時もある)


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