開学20周年記念式典式辞

開学20周年にあたって 健康とともに20年 ~未来につなぐ地域の健康~

 

本学は、「青森県に保健医療福祉の大学を!」という、地域の方や専門職の方たちの熱い思いに支えられ、人々の健康と生活の質の向上を掲げ、「いのち」を育んできた四季豊かな自然に恵まれた青森の地で、地域特性を生かしたヒューマンケアを実践できる人材の育成を理念として開学しました。今年、青森県立保健大学は20周年を迎えることができました。この記念すべき日に、設立団体の長であります三村申吾知事をはじめ、ご来賓のかたがた、開学以来多大なご支援をいただきました多くの皆さまとともにお祝いできますことは大きな喜びであり、皆さまに心より御礼申し上げます。

 

おかげをもちまして、この春学部第16期生が巣立っていき、学部卒業生は3,200人、大学院修了生は博士前期課程・後期課程をあわせて220人をこえました。

健康科学部では常に、高い国家試験合格率、高い就職率を維持してきたことは、私たちの誇りです。そして、本学の卒業生は、たいへんまじめで優秀であると、受け入れ先からの評価をいただいていることは、教育に携わってきた教職員一同にとって、たいへんうれしいお褒めの言葉です。1期生は中堅としておおいに活躍する年代になりました。卒業生の中には母校である本学にもどり、教員として後輩の育成にあたってくれている人もいます。そう遠くない将来、本学の卒業生や修了生がこの大学を牽引していく日がくることを、夢見ています。母校を愛していただきたいと思います。そして、1年に1回でも、数年に1回でもいいですから、この学び舎に帰って顔をみせてください。私たちは、そんな大学をめざして努力していきます。

健康科学研究科では修了生が保健医療福祉分野など多方面で、高度専門職、教育者、研究者、行政職として、リーダーシップを発揮し活躍しています。研究開発の成果が人々や地域の健康課題の解決におおいに貢献できるようになったことは、私たちの喜びです。

在学生は本学での学びを通しながら、学生達自身が考え企画し、地域の方々の健康向上に取り組んでいます。専門職を育成する課程の特徴であるたいへんタイトな時間割の中で、学生たちは地域の方々の健康向上に取り組んでいます。学生達の底力は人々の健康の未来を創る可能性を秘めています。私たち教職員は、学生が持つポテンシャルを活かしさらに発揮できるよう支えてまいりたいと思います。

 

我が国は高齢化、少子化、疾病構造の変化など、人々の健康と福祉について大きな局面を迎えております。変化する社会のニーズに対応しつつ、未来を見据え人材を育成していくためには、大学の刷新、進化の歩みをやめるわけにはいきません。発足時には1学部3学科からスタートしましたが、法人化を契機に、栄養学科を新設し、また従来の学科定員を増加いたしました。大学院は平成15年に修士課程を県内の保健医療福祉系の大学に先駆けて開設し、完成年次に引き続き17年には博士後期課程を開設し、今にいたっております。また、2015年から人々のヘルスリテラシーの向上に貢献する人材育成、研究開発、地域貢献に取り組んでいます。

孔子によれば、15歳で学問を志し、学問で自立できるのは30歳です。20歳はまだまだ身を立てる途上ということになりますが、この20年を一つの節目とし、今後ともより一層、学術研究教育に励み、地域の健康と福祉の未来をリードする大学として邁進していく所存です。

 

この20年、在学生、卒業生/修了生、後援会の皆さま、地域の皆さま、たくさんの方々がこの大学を育ててくれました。私たちは、健康とともに20年、地域皆さまの支えのもと歩んでまいりました。この取り組みを未来につなぎ、さらなる発展をお約束いたします。地域の皆様とともに歩む青森県立保健大学の大いなる挑戦をご理解いただき、ぜひ皆様の温かいご支援と応援をお願いする次第です。これからも保健大学をかわいがってください。

あらためまして、ここに感謝の意を表し、式辞に代えさせていただきます。ありがとうございました。

 

平成30年6月2日

公立大学法人 青森県立保健大学

理事長・学長 上泉和子

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