平成29年度入学式式辞

青森の厳しい冬のあとの春を待つ気持ちさながら、ここに皆さんをお迎えすることを心待ちにしていました。学部新入生の皆さん、そして大学院新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。本日、健康科学部新入生227名及び編入生12名の計239名、並びに大学院健康科学研究科博士前期課程生14名、博士後期課程生6名、計20名の新入生の皆さんを本学に迎えることになりました。青森県立保健大学を代表して、新入生の皆様、ならびにご家族の皆様に、お祝いを申し上げるとともに、在学生、教職員一同、心から歓迎いたします。

 

本学はヒューマンケアを実践できる人材を育成することを目標にしています。ケアをするということは、すなわち「より人間らしくなる旅である」と言われます。皆さんがここで過ごし、経験することは、かけがえのないものであり、多くの知恵を生み出してくれることでしょう。皆さんが成長することが、よきケア提供者になることにつながります。人が健やかであることがどんなに貴重なものであるか、そして健やかであることを支えることの大切さを、あなたの成長とともに、考えていってほしいとおもいます。卒業後、皆さんの多くは保健医療福祉分野の専門職となります。ウィリアム・オスラーは「Practice is an art, based on science.」と言っています。ヒューマンケアを提供する専門職の実践は、科学に裏打ちされたものであることを意味しています。本学では卒業式にアカデミックガウンを着用します。これは、卒業生は学問を修め、学位を取得することへの自覚と責任をもって、専門職業人として活躍してもらいたいという思いから、導入したものです。ArtとScience、この二つの基礎を修めてこそ、学位を持った専門職といえます。アカデミックガウンを羽織った皆さんを今から思い描いています。

 

さて、今日はこれから本学の校歌“新たな未来へ”を先輩から披露してもらいますが、素敵な歌詞で始まります。「さあ、今始まる 終わらない旅路 「希望」へと向かう心は 新しい日を創る」と、あります。新たな出会いから未来へむけて旅立つために、「希望」という心があれば新しい日を創っていくことができる、そして、「どんな時もずっと 忘れない 出逢えた奇跡を」と、結んでいます。この学び舎に集うことの奇跡を、そして出会ったあなた方の仲間を大切に、してください。津軽には“じゃわめぐ”という言葉があります。こころ揺さぶられる、血が騒ぐ、からだじゅうがざわざわして、いてもたってもいられなくなるような高揚感の事を言います。たくさんの出会いが、“じゃわめぐ”時になるよう心から願っています。どんな時も大学はあなた方を応援しています。凛とした皆さんのみなぎる力に大いに期待して、歓迎のあいさつとかえさせていただきます。

 

ご入学おめでとうございます。

 

平成29年4月4日

公立大学法人 青森県立保健大学

理事長・学長 上泉和子

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