青森県立保健大学大学院特別鼎談を実施しました。
青森県立保健大学大学院特別鼎談を実施しました。
令和6年8月6日、本学学長室において、大学院特別鼎談を開催しました。
出席者は以下のとおりです。
青森県立保健大学
理事長・学長 吉池 信男
健康科学研究科長 古川 照美
医療法人財団利定会 大久野病院・介護医療院 理事・院長
東京医科歯科大学名誉教授 河原 和夫 氏
公益財団法人 地域医療振興協会
ヘルスプロモーション研究センター
センター長 中村 正和 氏
はじめに吉池学長より、本鼎談を企画した背景として、
・ 本学は開学から25年が経ち、地域で保健医療福祉に従事する卒業生を含めた皆さんが、
いかに専門職として志を持って能力を発揮し連携していくシステムを作っていくことが大事です。
・ 本学では学部教育はもちろんのこと、大学院教育にも力を入れ、大学院在学生に加え、
地域の保健医療福祉の従事者の皆さんにも学びの機会を提供する等の試みを行ってきました。
・ 今回の鼎談は、最近よく言われる多様性と包摂(Diversity & Inclusion)にフォーカスを当て、
現在地域で保健医療福祉を支えてくださっている方々とどううまくつながっていけるか、
という意味でテーマ設定をしました。
以上のことが説明されました。
続いて、古川研究科長から、本学大学院について、MPHプログラムの志願者の状況等を中心に説明がありました。
続いて、中村先生からのショートプレゼンテーションがあり、ダイバーシティとインクルージョンの実現のためには
・ 現実
・ 平等(皆に対して同じ内容のサポート)
・ 公平(各人の実情に合ったサポート)
・ 公正(不公平をもたらす原因の除去)
の視点が必要であること等について、お話をいただきました。
★詳細は、ぜひともこちらからプレゼンテーション動画をご覧ください。
(※ ↑の「こちら」クリックで、中村先生動画へジャンプします。)
続いて、河原先生からショートプレゼンテーションがあり、
公衆衛生とは
・ いわゆる健康増進、医療、介護・福祉、環境分野のみが対象ではありません。
・ 人間が生きるために関わる全てのことが対象です。
・ 経済政策、都市政策も当然含まれます。
以上のこと等について、お話をいただきました。
★詳細は、ぜひともこちらからプレゼンテーション動画をご覧ください。
(※ ↑の「こちら」をクリックで、河原先生動画へジャンプします。)
その後、4名によるフリートークがあり、中村先生、河原先生から以下のような力強いメッセージをいただきました。
中村先生
・ そもそも医療とは何のために提供するのか。患者さんの幸せの実現に貢献するためであると思います。
患者さんの価値観や人生そのものなど、色々なことを踏まえ、その人に寄り添って医療を展開して
いくことは、医療人として目指す姿です。
・ しかし、医療だけでは解決しない問題があるので、関係機関と連携して、保健医療福祉の充実を含め、
みんなが幸せになれるようなまちを目指すことが非常に重要になってきます。
このMPHプログラムでの学びは、視野を広げ、ものの見方を深めるのに役立ちます。
・ そのような意味で、ぜひとも若い方々に興味を持ち、進学していただきたい。
河原先生
・ 青森県立保健大学は“医学”の範疇に入るので、皆さんが期待しているのは、医療を通じて
人の生命にかかわる尊厳さと尊敬、そして同時に使命があると思います。
その使命とは「基礎をしっかりと勉強して、強くする」ことだと思います。
・ この基礎として、思想や政策など、関係ないと思うことも広く勉強してください。
・ 論文を書くためだけの勉強はやめてください。広く学問を身につけ、触れることにより、研究者となったときに、その経験や考えは必ず活きてきます。
最後に吉池学長より「若い方にとっては人口減少や保健医療財政の問題など、
あまり明るい話題がありませんが、技術の進歩により、それらを乗り越えられる知恵を
人類は持っていると思うし、志と夢を持って歩んでほしい」との発言があり、終了しました。
本学大学院では、地域の“健康と福祉”の未来を担う研究者や高度専門職業人を目指して、多くの方が学んでいます。
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