ジェンダーと社会

健康科学部4学科共通

授業科目 ジェンダーと社会
科目概要・形式 2単位・30時間 選択 配当年次 2年 後期
科目責任者 廣森直子
担当者 廣森直子

1.科目のねらい・目標


 ジェンダーとは、社会的につくられた性差を意味します。性差には、生物学的な男女のちがいだけでなく、そのことを根拠とした性差別としてとらえられるものも含まれます。男女のちがいと性差別とを明確に区別することは容易ではありません。主張する人の立場の違いや考え方によって、とらえる事実やもののみかたは異なります。このような状況のなかで、人間の生き方、あり方は多様であることを前提としつつも、これまで「あたりまえ」と思い込んでいたことを問い直す視点として、ジェンダー概念は有効です。それは公のものだけではなく、私的な領域にも踏み込んでいきます。この授業では、毎回、トピックを設けて身近な問題としてのジェンダーについて考えていくことをねらいとします。

2.授業計画・内容


講義が中心となりますが、演習の要素(グループワーク等)を取り入れつつ進めます。

 第1回  ジェンダーという視点
 第2回  生物学的性差とジェンダー
 第3回  リプロダクション(子どもを産み、育てる)とジェンダー
 第4回  ケアとジェンダー
 第5回  文化・歴史のなかのジェンダー
 第6回  「女らしさ」という課題・「男らしさ」のゆくえ
 第7回  家族とジェンダー
 第8回  性暴力とジェンダー
 第9回  教育とジェンダー
 第10回 メディアとジェンダー
 第11回 労働とジェンダー
 第12回 スポーツとジェンダー
 第13回 セクシュアリティとジェンダー
 第14回 社会政策とジェンダー


3.教科書

特に指定しない。授業で資料を配布する。

4.参考書

授業の中で適宜紹介する。

5.成績評価方法


 授業参加状況(授業中に課すグループワーク課題の提出)50%、個人レポート50%。

6.授業の工夫している点(授業改善アンケート結果やピアレビュー結果から検討した内容等)


 平成27年の授業評価では、グループワークのグループメンバー構成についてのコメント(人数の少ない学科は集めたほうが良い、等)がありました。この授業のグループワークは、「ジェンダーは社会的につくられる」という側面から、ジェンダーに関わる自分の意見の主張、多様性の尊重(お互いの意見を大事にする)を通して、主体的に学んでほしいという意図で行っており、グループは、この科目の履修者の学科割合が反映されたグループとなります。グループワークの運営が構成メンバーの多数を占める学科の主導になってしまわないように、皆さん自身の努力や配慮を求めます。

7.備考(学生へのメッセージ、学生購入物品など)

ジェンダー視点で考えることは、ものごとを新たにとらえなおすことにもつながります。

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