家族社会学

健康科学部社会福祉学科

授業科目 家族社会学
科目概要・形式 2単位30時間必修  (他学科選択可) 配当年次 1年 後期
科目責任者 廣森直子 担当者 廣森直子

1.科目のねらい・目標

これまで長い間、人々にとって最も身近で基礎的な集団として、私たちの生き方を強く規制してきた家族は、今大きく揺れ動きその存在自体が問われるようになってきている。本講義では、変動しつつある家族の現状を理解するとともに、そのような変化をもたらしている要因について考察し、これからの家族のあり方について展望する。

2.授業計画・内容

【授業計画】

1.家族をどうとらえるか:家族のイメージ、家族の定義
2.家族分析の手がかり:家族にかかわる用語、家族の類型・分類
3.家族の歴史的変化:「近代家族」とは、「主婦」の誕生
4.家族の変動:家族形態の変化/家族機能の変化
5.家族の内部構造:役割構造/勢力構造/感情構造
6.家族の形成:結婚の意味と機能
7.家族機能と社会的支援:子どもの養育と社会化/老親の扶養
8.家族関係:夫婦関係、親子関係、高齢期の家族関係
9.家族の危機とライフコース
10.ドメスティック・バイオレンス
11.虐待と家族
12.社会変動と家族①:雇用流動化のもとでの家族形成
13.社会変動と家族②:育児期の家族生活と職業生活
14.社会変動と家族③:雇用の流動化と中高年期の家族
15.これからの家族:個人化と社会的包摂

3.教科書

とくに指定しない。毎回、レジメと必要な資料を配付する。

4.参考書

森岡清美・望月嵩 著『新しい家族社会学 四訂版』培風館、1997、ISBN-10: 4563050342
落合恵美子 著『21世紀家族へ―家族の戦後体制の見かた・超えかた 第3版』有斐閣、2004、ISBN-10: 4641280916
木下謙治、園井ゆり、保坂恵美子 編著『新版 家族社会学-基礎と応用-』九州大学出版会、2008、ISBN-10: 4873789753
舩橋 惠子、宮本 みち子 編著『雇用流動化のなかの家族―企業社会・家族・生活保障システム (家族社会学研究シリーズ6) 』ミネルヴァ書房、2008、ISBN-10: 4623050505

そのほか、講義の中で適宜紹介する。

5.成績評価方法

定期試験(論述)により評価する。

6.授業の工夫している点(授業改善アンケート結果やピアレビュー結果から検討した内容等)

家族は身近な存在であるだけに分析的にとらえることが難しいため、授業は家族社会学が家族をどうとらえて分析してきたか、を伝えることに重点をおいています。できれば皆さんには授業の内容を材料にして、家族についての考えを自分なりに広げてほしいと思っていますが、今後は、皆さんに考えてもらう内容も授業にもりこみたいと思います。

7.備考(学生へのメッセージ、学生購入物品など)

社会福祉学科以外で履修を希望する方について、あらかじめ実習等欠席が見込まれる場合でも、特別な対処は致しません。3分の2以上の出席は必須です。

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