学校栄養教育論

健康科学部栄養学科

授業科目 学校栄養教育論
科目概要・形式 2単位 30時間 選択 配当年次 3年 前期
科目責任者 木村 亜希子 担当者 木村亜希子、鹿内 彩子

1.科目のねらい・目標

【科目のねらい】
栄養教諭の職務と役割についての認識を深め、児童生徒が生涯にわたって、健康で生き生きとした生活を送るために、給食を「生きた教材」として活用し、健康についての自己管理能力を養うために必要な基礎知識と技術について学修する。また、栄養教諭の役割及び職務内容について理解するとともに、栄養教諭として必要な基礎的知識と技術を修得する。
【目標】
1.食に関する指導の背景を把握し、栄養教諭の職務と使命、役割を説明できる。
2.学校給食の意義や学校教育の中での食育の位置付けを理解し、学校給食を活用した食育の進め方を説明できる。
3.教職員、家庭、地域と連携した食育の進め方を説明できる。
4.栄養教諭が行う個別栄養相談指導のあり方について説明できる。

2.授業計画・内容

【木村亜希子】
第1回~10回については、事前学習として読んでくることが望ましい教科書「三訂栄養教諭論〔第3版〕
-理論と実際-」のページを示しています。
第1回 食に関する指導の背景、栄養教諭制度創設の経緯
 ・本科目の目的、講義時の小レポート、小テストについて
 ・栄養教諭制度創設の経緯、栄養教諭の職務、食における指導の目標と内容、食育基本法の施行、第3次食育推進基本計画について解説する。
第2回 学校給食の教育的意義と役割、学校組織と栄養教諭の位置付け
 ・学校給食法、学校給食の教育的な意義と役割、学校組織における栄養教諭の位置付け、学校保健委員会について解説する。
第3回 食に関する指導の全体計画、学校給食の歴史、給食の時間における食に関する指導
 ・食に関する指導の計画・実施・評価、学校給食を核とした食に関する指導の構想、全体計画の実際例
 ・学校給食の歴史と給食の時間における食に関する指導の特徴について解説する。
第4回 教科と連携する食に関する指導(1)
 ・小学校「家庭科」、中学校「技術・家庭科(家庭分野)」、「体育・保健体育科」の目標と食育の関連、栄養教諭の参画について解説する。
第5回 教科と連携する食に関する指導(2)
 ・「道徳・特別活動」、「生活科」、「総合的な学習の時間」における食育の内容と栄養教諭の参画について解説する。

第6回 個別栄養相談指導
・学校給食の意義と栄養管理・衛生管理の実際、学校給食における個別対応(食物アレルギー)の進め方、偏食、肥満、痩身、食物アレルギー傾向のある児童生徒のへの指導について解説する。
第7回 給食を中心とした栄養教諭が行う食に関する指導の実際
 ・給食時間を活用した指導の実際例(DVD視聴)について、事例検討を行う。
第8回 教育活動全体の中で、栄養教諭が行う食に関する指導の実際
 ・教育活動全体の中で行われる指導の実際例(DVD視聴)について、事例検討を行う。
第9回 家庭・地域との連携の中で、栄養教諭が行う食に関する指導の実際
 ・家庭や地域との連携のあり方について解説する。
また、地域との連携の具体例として、あおもり食育サポーター事務局の見学を行う。
第10回 まとめ、小テスト(小テストの実施および試験問題の意図等の解説)
 ・これまでの講義内容を振り返り、要点を確認する。
 ・小テストを実施し、試験問題の意図等の解説を行う。

【鹿内 彩子】
第11回 栄養・食品・健康情報の評価:食品や健康に関する情報と評価
第12回 食事の役割と、食の自己管理能力:安全な食品での栄養の摂り方、食卓の大切さ
第13回 食品の流通と食品の選択・食品と国際関係:季節や、産地に関する食品の特徴、国の食糧事情と
国際関係との関わり
第14回 地域の食文化(歴史・理解・伝承):地域や歴史に根ざした食文化とその特性
第15回 全体のまとめ

3.教科書

・金田雅代編著:「三訂栄養教諭論〔第3版〕-理論と実際-」建帛社、2017[ISBN:978-4767921082]
・文部科学省:「小学校学習指導要領解説 総則編 平成20年8月(平成27年3月付録追加)」
東洋館出版社、2016[ISBN:978-4491031897]
・文部科学省:「小学校学習指導要領解説 特別活動編 平成20年8月(平成27年3月付録追加)」
東洋館出版社、2016[ISBN:978-4491031903]
・文部科学省:「小学校学習指導要領解説 家庭編 平成20年8月」東洋館出版社、2008、
[ISBN:978-4491023748]

4.参考書

・文部科学省:「食に関する指導の手引-第一次改定版-」東山書房、2010[ISBN:978-4827814927]
・文部科学省:「小学校学習指導要領解説 社会編 平成20年8月」東洋館出版社、2015
[ISBN:978-4491031606]

5.成績評価方法

講義時の小レポート(45%)、小テスト(45%)、授業への参加度(10%)

6.授業の工夫している点(授業改善アンケート結果やピアレビュー結果から検討した内容等)

栄養教諭が行う給食時間の指導や個別指導の指導場面については、視聴覚教材(DVD)を活用し、指導の実際をイメージできるようにします。

7.備考(学生へのメッセージ、学生購入物品など)

栄養教諭になったらどんな食育を実施したいか、自分なりの思いをイメージして授業に臨んでください。

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