病態と生化学

科目・科目群 栄養学科専門科目・専門支持科目
科目名 病態と生化学
授業形態 講義 単位数 2単位 選択・必修 必修  
配当年次 2年次 学期 前期 合計コマ数 15コマ
コース選択 該当なし 他学科開講科目 他学科選択可
科目責任者(学内連絡教員) 嵯峨井 勝(佐藤 伸) 学内連絡教員 佐藤 伸
科目担当者 嵯峨井 勝
身につける力 専門的知識に根差した実践力
学習キーワード 専門的知識、主体的学習力、問題解決力

1.科目のねらい・目標

 管理栄養士にとって、病気がどんな仕組みで発症するのか、その病気はどんな病態を示すのかを知ることは非常に重要です。病気の発症の仕組みや病態が分かれば治療法も薬の開発もでき、また、どんな食事を摂ることがその病気の回復を早めるのかも分かってくるからです。
 人間の体は食品に由来する栄養素で出来ていることを考えれば、食事・栄養の重要性は論を待ちません。また、病気の回復のみならず、病気にならないための食生活を理解する上でも、病気の成り立ちの仕組みを知ることは極めて重要です。
 本講義では、様々な病気の仕組みの理解に重点を置き、なぜその食生活が病気の予防や回復に有効なのか、また、なぜその薬が病気に効くのかなど治療の概要なども含めて生化学的に理解することを目的とします。

2.授業計画・内容・方法・準備学習等

1.授業計画・内容
第1回 1章:疾患による細胞、組織の変化(炎症、変性、壊死とアポトーシス、萎縮、細胞増殖と腫瘍)
第2回 5章:糖質代謝とその異常(血糖調節、糖尿病、糖原病、低血糖)
第3回 6章:脂質代謝とその異常(脂質の種類、脂質代謝異常、動脈硬化の機序、脂質異常症の治療)
第4回 7章:蛋白質、核酸の代謝とその異常、第8章:栄養障害(蛋白、エネルギー、ビタミン、ミネラル)
第5回 9章:摂食障害、第10章:消化器系疾患 ①(口内炎、胃食道逆流症、食道がん、胃がん、)
第6回 10章:消化器系疾患 ②(クローン病、潰瘍性大腸炎、大腸がん、肝炎、肝がん、膵炎、膵がん)
第7回 11章:循環障害と循環器疾患(虚血、充血、血栓症、塞栓症、梗塞、高血圧、動脈硬化症、心疾患)
第8回 12章:脳血管障害と神経疾患(老年者の疾患、脳血管障害、認知症、パーキンソン病、脳腫瘍)
第9回 13章:腎・尿路疾患 ①(腎・尿路の構造と働き、糸球体腎症、尿細管間質性疾患)
第10回 13章:腎・尿路疾患 ②(腎血管系の疾患、尿路結石、急性腎不全、慢性腎不全)
第11回 14章:内分泌疾患(内分泌系の役割と調節機構、下垂体疾患、甲状腺疾患、副甲状腺疾疾患)
第12回 15章:骨代謝と筋・骨格疾患(カルシウムと骨の役割、骨粗ショウ症、骨軟化症、変形性関節症)
第13回 16章:呼吸器疾患(インフルエンザ、肺炎、喘息、肺がん)、
第14回 17章:血液疾患(貧血、白血病)、第18章:免疫・アレルギー疾患①(アレルギー性疾患の機序)
第15回 18章:免疫・アレルギー疾患②(喘息、花粉症、自己免疫疾患、第19章:小児の疾患

2.方法
1コマ/回の授業を15回で実施します。教科書を中心にわかりやすく解説します。

3.準備学習
予習を心掛けてください。

3.教科書

伊藤 節子編:「臨床病態学(管理栄養士養成シリーズ)」、化学同人、2004年、ISBN9784759812077

4.参考書

① 嵯峨井 勝 著:「酸化ストレスから身体をまもる」、2010年、岩波書店、ISBN978-4-00-023034-6 C0043、 ② 水島 裕 監修:「アンチエイジング・ヘルスフード」、サイエンスフォーラム刊、2008年、ISBN 9784916164889

5.成績評価方法

 講義出席時間数が満たされていることを前提とし、質問・質問票 (10%)、受講姿勢 (10%) ならびに試験 (80%) で総合評価します。試験は前半と後半に分けて2回行います。

6.授業の工夫している点(授業改善アンケート結果やピアレビュー結果から検討した内容等)

 病気を理解する上で必要不可欠な知識ですので、皆さんの予習・復習を期待します。なお、講義中に聞き取れないことや理解できなかった時は、遠慮なく言ってください。

7.備考(学生へのメッセージ、購入が必要な物品等)

・講義には「生化学」で習った教科書と黄色いマーカーペンを持参して下さい。
・講義はほぼ隔週ごと土曜日に4コマずつ、4回に分けた集中講義となります。

ページの先頭へ

ホームへ戻る