AJHW抄録(日本語版)

https://doi.org/10.24552/00002141 ©青森県立保健大学

 

看護学生の自己学習活動及び共感性と看護技術実技試験成績との関連

市川美奈子,小池祥太郎,沼田祐子,小林昭子、福井幸子,藤本真記子,木村恵美子,角濱春美
青森県立保健大学健康科学部看護学科

 

抄 録
〔目的〕 看護学生の自己学習活動と共感性の実技試験成績への影響を明らかにする。共感性における個人的
苦悩の影響を探索する。


〔方法〕 1 年生を対象に,実技試験終了後調査した。内容は,実技試験の成績,自己学習活動では,実習室
及び視聴覚教材の使用状況,学習時間,自己評価は宮芝らの「学習活動自己評価尺度―看護技術演習用―」,
共感性はDavis の「多次元共感測定尺度」を用いた。


〔結果〕 日常生活の援助技術では,実習室利用回数,視聴覚教材が予習に役立った,技術に自信をもてるよ
うに繰り返し練習する,確実に技術を習得できているかを確かめるが成績が良い順に高かった。診療の補助
技術では,学んだことを使い手順にそって練習するが成績が良いと高く,成績が悪いと低い傾向にあった。
個人的苦悩の影響では,日常生活の援助技術で,実習室利用回数,共感的配慮で個人的苦悩が高値の学生
が高い傾向,学んだことを使い手順にそって練習するで,個人的苦悩が高値および低値が高く,中値は低い
傾向にあった。診療の補助技術で,空想と共感的配慮で個人的苦悩高値が高い傾向にあった。


〔結論〕 日常生活の援助技術では,手技を確実にできるまで繰り返し練習する,診療の補助技術では,時間
内で確実に手順を習得することが実技試験の成績に影響することが考えられた。緊張しやすい学生は,安全
性を確保し繰り返し練習できる環境や機会の必要性が示唆された。


《キーワード》看護技術,自己学習支援,多次元共感測定尺度,学習活動自己評価尺度

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